我は海の子焼酎というのは、複発酵で作られるそうです。 麹と水と酵母を混ぜる一次仕込みで、芋などのでんぷんが麹の酵素で分解されてブドウ糖になり、そのブドウ糖を酵母が食べてアルコールに変える、というもの。 ぶどう酒は、文字通りブドウ糖からお酒になりますので、単発酵です。 酵母は、ブドウ糖を食べてアルコールを作る重要な役目を担っています。 その酵母にもいろいろな種類があるようです。 鹿児島の芋焼酎には、「鹿児島酵母」が使われているようです。 その酵母から分離された酵母「2号酵母」、さらに新しい「4号酵母」「5号酵母」もあるようです(「やっぱり芋焼酎」立山雅夫より)。 3号はどこに行ったのでしょうね。 前書きが長くなりましたが、この「我は海の子」は、そのどれでもない「海洋酵母」を使っているようです。 裏ラベルの能書きです。 「我は海の子」は文字通り海から生まれた芋焼酎です。黒潮よせる海沿いの蒸留所で、海洋酵母で仕込み海洋深層水で仕上げました。芋はもちろん、鹿児島県産のコガネセンガンです。 海が命のふるさとなら「我は海の子」は元気のみなもと。ロックよし、水割りよし。 ふかく・碧く、ここちよく「我は海の子」はあなたを波の子守唄のような酔い心地へと誘うことでしょう。あなたのふるさとはどこですか。 仕込み水も深層水のようです。 海洋酵母の研究論文では、焼酎に使うと、やわらかな香り、さわやかな甘味が出るとあります。 ワインとか、パンの発酵などでもよく使われているようですね。 お湯割りでいただいておりますが、はい、やわらかくて、飲みやすい、そして、あと味は、甘いです。 味は、シンプルで、藁系やチョコ系でもなく、渋み・苦味などはほとんど感じません。 むしろ、ほのかなミントのようなスッキリ寒がありますね。 飲みやすさは、白麹由来なのかも知れませんが、この甘さは、なかなか出てこないのじゃないかなぁ。 シンプルだけに、飲みやすいのですが、ボディはしっかりしていて、美味しい焼酎になっていると思います。 ただ、お湯割りが冷めると、苦味が出てきます。 それはそれで、いい味わいだと思いますが。 これ、小瓶しかない商品のようで、飲みやすいので、すぐに空けちゃいました。 青いボトルがとってもきれいです。 一輪挿しに使えるかも。 はい、結構、満足できますね。 評価は、お値段が少々高め(一升瓶換算で、2500円)なので、☆☆☆★ということで。 【製造元:薩摩酒造株式会社】 【原料:黄金千貫】 【麹:米麹(白麹)】 【蒸留:常圧蒸留】 【アル度:25度】 薩摩酒造/鹿児島県我は海の子 25度 720ml |